テニスプレイヤーであれば誰しも、テニスの上達を目指すものです。
性格によって、上達に効果があるテニス練習方法が異なります。
今回は、性格別に効果のあるテニス練習方法を紹介します。
練習に、性格の長所と短所を活かす
性格は、テニスの練習にも大きく影響します。
「リズムよく打つのが好きだから、ラリーはいいけどサーブ練習は嫌い」
「飽きっぽい性格だから、苦手なショットばかり打ち続ける練習だとやる気がなくなる」
「プライドの高い性格。スマッシュは下手で恥ずかしいから練習したくない」
・・・人によって、練習方法ごとにいろんな気持ちを抱きます。
性格ごとに得意な練習や好きな練習、また苦手な練習方法があると思います。
得意な練習や好きな練習を続けていればある程度効果は出ますが、苦手な練習を避けていて良いというわけではないです。
でも、苦手な練習でも効果的だとわかればポジティブな気持ちで練習に集中することが出来るでしょう。
また、自分がどんな性格かを把握したうえで「どんな練習のときにどんな気持ちになりやすいか」が具体的に知ることも大切です。
自分の「性格」と「練習による影響」を知ると、性格ごとの長所と短所をいずれもメリットに変えるような練習が出来ます。
性格の長所と短所をメリットに変える練習は、技術の上達や試合の勝利に直結するような素晴らしい効果をもたらします。
では、テニス技術の向上と試合の勝利に最大の効果を出すために、性格別にぴったりのテニス練習方法を一緒に考えていきましょう。
素直で真面目な人に ぴったりのテニス練習方法
素直で真面目な人は、反復練習やコーチ主導の練習は得意なことが多いでしょう。
コーチのアドバイスを率直に受け止めるので、教わったことを実践するのが上手です。
一方で、素直で真面目ゆえに相手を困らせ翻弄するような戦略を練ったりコーチのアドバイスに反するショットを打ったりするのは苦手でしょう。
テニスのプレースタイルに関しては、オーソドックスな攻撃・防御は得意でしょう。
テンポの良いラリーではミスが非常に少ないです。
一方で、ギャラリーをわかすようなショットは、ミスを恐れるあまり打ちたくても打てない傾向があります。
テニスの基本的なショットは上達しやすく「うまいね」と言われることが多いですが、試合やショットの多彩さ、戦略などに関しては「強いね」「すごいね」と言われることは比較的少なめだと思います。
そんな、素直で真面目な人にぴったりの練習方法は「多彩なショットを試合で使えるようにする練習」です。
「良い子なテニス」では、ある程度のレベルまでしか勝ち上がれません。
ランキングが上にあがれば上がるほど、対戦相手を苦しめ翻弄するような技術と戦略が必要です。
対戦相手を苦しめて勝利するには、多彩なショットを身につけることです。
ドロップショットやドライブボレー、スライスなどの多彩なショットを打てるようにするだけではダメで、試合で使えるようにしていく必要があります。
日頃から試合と同じような緊張感を持って練習しましょう。
緊張感のある練習の中で、どんどん多彩なショットを打ち込んでいきましょう。
素直で真面目な「うまいテニス」をするあなたに、「強いテニス」が加わるはずです。
短気で競争心の強い人に ぴったりのテニス練習方法
短気で競争心の強い人は、試合形式の練習は得意なことが多いでしょう。
一方で、コツコツ努力の必要な反復練習や筋トレなどの身体づくりは苦手かもしれません。
テニスのプレースタイルに関しては、攻めの球をコースをついてがんがん打っていくタイプでしょう。
ミスは多いですがエースも多いです。
一方で、一度ミスが出始めると立て直しが難しく、リードしていてもなし崩し的に負けてしまうこともあるでしょう。
一本一本のインパクトがすごく、ギャラリーから「さっきのショットすごかったね」と褒められることもありますが、負けないこと、勝ち続けることに課題があるでしょう。
そんな、短気で競争心の強い人にぴったりの練習方法は「壁打ち練習」です。
心を無にして壁打ちしてみてください。
戦う相手は自分です。
「ネットの向こうの相手を負かす」だけでなく「壁の向こうの自分に勝つ」訓練をしましょう。
壁打ち練習は、相手のコートに突き刺さるショットだけでは続きません。
壁打ち練習を気持ちよく続けるには、次のショットが自分の打ちやすいショットになるようコントロールする必要があります。
壁打ち練習で、忍耐力とコントロール力がつきます。
ここで言うコントロール力とは、ボールコントロールももちろんですが心のコントロールも含みます。
決め球はもう持っているのですから、心身のコントロール力をゲットして試合に強い人になれるでしょう。
好奇心旺盛で飽きっぽい人に ぴったりのテニス練習方法
好奇心旺盛で飽きっぽい人は、器用なタイプが多いのでショットの多彩さでは群を抜いているでしょう。
ただし反復練習や基礎練習は苦手。というか嫌い。サボることもありそうです。
コーチ泣かせでもあります。
コーチを軽視しているのではなく、自分の感覚が重要な人なのです。
そういう意味では依存心があまりないので試合に強い人でもありますが、飽きっぽさゆえに反復練習を怠っていることが多いので試合ではミスが多い傾向があります。
テニスのプレースタイルは、いろんなショットを果敢に打つのでギャラリーをわかせます。
しかし、ミスが込んでくるとやる気をなくし、自滅的な試合になることもありそうです。
「才能あるのにもったいない」と言われることが多いでしょう。
そんな、好奇心旺盛で飽きっぽい人にぴったりの練習方法は「楽しい反復練習」です。
反復練習が必要なことは頭ではわかっているはず。
というか、このタイプの人に必要なのはショットの精度を上げるための反復練習。それ以外にはないのです。
ならば、どうすれば反復練習がしやすくなるかを考えるべきです。
例えば、ゲーム感覚を取り入れた練習。
○分間集中して打ち続けられたらご褒美に好きなものを買う、といった報酬形式の練習。
テンションの上がる音楽を聴きながらの練習もアリでしょう。
好奇心旺盛な人は、発想力に優れています。
ぜひ自分だけのオリジナルな反復練習方法を想像&創造してみてください。
タフで努力家な人に ぴったりのテニス練習方法
タフで努力家な人は、基礎トレーニングや反復練習を厭いません。
むしろ率先して練習するほうでしょう。一番練習の成果が出やすく試合でも安定した結果を出し得るタイプです。
真っ直ぐな性格ゆえに柔軟性に欠けることがあります。
テニスではスタミナや技術とともに、非常に大切なのが戦略です。
しかし、タフな努力家タイプの中には、戦略を練るのが苦手な人もいます。
テニスのプレースタイルは基本に忠実でしっかり守るタイプでしょう。
コートカバーリングのレベルが高く、どんなボールもしっかりした球で相手コートに返球するのが得意です。
一方で、試合に勝つときは戦略勝ちというよりはごり押しや相手のミスで勝つことが多いかもしれません。
そんな、タフで努力家な人にぴったりの練習方法は「さらにタフさを追求する練習」です。
戦略を磨くのが最優先事項ではあるのですが、下手に考え始めるとネガティブになったり身体が止まったりしてしまうのがタフな努力家タイプのネックでもあります。
相手の戦略をスタミナと技術で上回るための練習をするほうが効果的な場合もあります。
戦略的なテニスを目指す努力をしつつも、基本的にはスタミナと技術を高めるためのフィジカルタフネス練習をすると良いでしょう。
知的だがスタミナに自信がない人に ぴったりのテニス練習方法
知的な人、頭脳派な人にありがちなのが、スタミナに自信がないタイプです。
このタイプの人は、戦略的な試合形式の練習は得意ですが身体づくりのためのキツいトレーニングは苦手な傾向があります。
戦略を立てるのが得意で柔軟性にも富むので試合巧者ですが、HPがゼロになって勝てるはずの試合に負けてしまうこともあります。というか、負ける原因はたいていスタミナ不足だったりするでしょう。
そんな、知的だがスタミナに自信がない人にぴったりの練習方法は2種類あります。
目標によって、使い分けると良いでしょう。
知的でスタミナ不足の人が「プロ選手になろうとは思っていないけれど、もっと試合で勝てるようにしたい」という目標を持っているのであれば、ぴったりの練習方法は「戦略をさらに高めること」です。
要は、バテないうちに勝ってしまえば良いわけです。
相手を翻弄してさっさと勝利するテニスを身につけましょう。
ダンゴに近いスコアですばやく勝利するためには、相手の苦手なコースや動きを今よりさらに早く把握できるようにすることが大切です。
また、前後の動きに苦手な対戦相手に対応できるように、ドロップショットやロブの精度も上げていきましょう。
知的でスタミナ不足の人の目標が「プロになること」であれば、ぴったりの練習方法はひとつ。
「スタミナをつけること」です。
「スタミナをつけるにはしんどいトレーニングをしなければいけない」という思い込みから脱却しましょう。
スタミナの種類によっていろんな方法があります。
楽しく体力をつけるためにダンスを取り入れるのも良いと思いますし、バスケットボールやサッカーなど別のスポーツを利用するのも十分にスタミナ対策の練習になります。
性格は変わるもの
最後に重要なことをお伝えしておきます。
性格は変化していくものです。
練習を重ねることで、性格も変わることが多々あります。
不真面目だった人が急に真面目に練習し始めるケースもありますし、尾を引くタイプだった人が突然ミスを恐れず果敢にチャレンジングなボールを打つようになることもあります。
自分の感覚や性質が変わってきたな・・・と思ったら、練習方法も見つめ直す必要があるでしょう。
常に、自分自身に対して敏感になっていてください。
神経質になる必要はありませんが、自分の感覚・性質を客観的に把握するように努力してみてください。
そのような努力がいつもテニスの効果的な練習につながります。
お読みいただきありがとうございました!
毎日のテニス練習の際に、参考にしていただけたら幸いです。